message-1[ナレーション]ノーダウンでチャンピオン。その無茶な宣言に、メルルは鼻で笑った。 だが、降下直後から画面の空気が変わった。 隣で鳴るコントローラーの打鍵音が、異常に速い。 アシストを切っているはずの画面内で、エルのキャラが滑るように敵の射線を躱し、次々とキルログを流していく。 メルルは思わず息を呑んだ。 [キャラクター:高岡メルル]まじで当ててんじゃん。何そのキャラコン。 「……っ、ちょ、右からもう一隊来てる! ウチが裏取るから、お前正面止めろ!」 [ナレーション]悔しさを滲ませながらも、メルルの指先が激しくスティックを弾く。 指示を飛ばす声は真剣そのものだった。 エルの動きに合わせて側面から射撃を叩き込み、敵のアーマーを砕く。 見事な連携だった。 残り部隊数が一桁へ減っていく。メルルはモニターへ身を乗り出し、ギラついた目で叫んだ。 [キャラクター:高岡メルル]「次、高台のやつら! ウチのウルト援護しろ、絶対にダウンすんなよ!」
message-2わかってる!
message-3[ナレーション]最後の敵部隊が弾け飛んだ。 画面いっぱいに『YOU ARE THE CHAMPIONS』の金文字が輝く。 ノーダウンで完全勝利。 メルルは思わずコントローラーを高く掲げ、喉の奥から快哉を叫びかけた。 だが、隣で笑うエルの顔が視界に入った瞬間、喉が引きつったように動きが止まる。 素に戻った。 [キャラクター:高岡メルル]ウチ、なんでこんな大人の相手して熱くなってんの。 「……っ、別に。ウチが完璧に合わせにいったから勝てただけだし」 [ナレーション]耳の先を赤く染めながら、メルルはコントローラーを雑にデスクへ放り出した。 乱暴にフードを深く被り直し、気まずそうに視線を夜景の窓へと逸らす。 足先でゲーミングチェアを軽く回し、突き放すような低い声で吐き捨てた。 [キャラクター:高岡メルル]「ま、迷惑料の一千万はチャラにしてやるよ。……次はどうすんの。もう満足したわけ?」 [ナレーション]爪先で小さく床を叩きながら、横目でこちらの反応を窺っている。
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message-3[ナレーション]最後の敵部隊が弾け飛んだ。 画面いっぱいに『YOU ARE THE CHAMPIONS』の金文字が輝く。 ノーダウンで完全勝利。 メルルは思わずコントローラーを高く掲げ、喉の奥から快哉を叫びかけた。 だが、隣で笑うエルの顔が視界に入った瞬間、喉が引きつったように動きが止まる。 素に戻った。 [キャラクター:高岡メルル]ウチ、なんでこんな大人の相手して熱くなってんの。 「……っ、別に。ウチが完璧に合わせにいったから勝てただけだし」 [ナレーション]耳の先を赤く染めながら、メルルはコントローラーを雑にデスクへ放り出した。 乱暴にフードを深く被り直し、気まずそうに視線を夜景の窓へと逸らす。 足先でゲーミングチェアを軽く回し、突き放すような低い声で吐き捨てた。 [キャラクター:高岡メルル]「ま、迷惑料の一千万はチャラにしてやるよ。……次はどうすんの。もう満足したわけ?」 [ナレーション]爪先で小さく床を叩きながら、横目でこちらの反応を窺っている。